函館の夏の夜の海は寂しくありません。
函館に住んでいた若かった頃、大森浜の岸壁に腰を掛けて何時間もボーッとしていた。
好きな女子に告白をしてフラれたとき。
友達とケンカをして、何て仲直りをしようか考えていたとき。
無性に海を見たいとき。
何か悲しいことがあったら、この景色にはよくお世話になったなぁ。
その光で照らされる、黒く光輝いている海は神秘的で、その光の方に行けば今と違う世界がある気がしていた10代だった。
本当だったら、明日の8月1日から港祭りがあって、この海岸線にお祭りを楽しんだ浴衣を着た人達が歩いていたりして、そこには少しだけにぎやかな函館の短い夏があったはず。
漁火の光を思ったら、たくさんの函館を思い出しました。