子供の頃、お父さんの家には車がありませんでした。

だから、小さな頃の日曜日は大体親父に連れられ、朝から自転車で市内の色々な所に出掛けていました。

その中で思い出深い、湯の川にある「函館市熱帯植物園」

猿山公園とも言っていたとも思います。

入館料は大人300円、小中学生100円、未就学児無料

当時は30年以上前。
今より安かったと思います。


門をくぐると、まず目に飛び込むのは左手にある「猿山」

湯の川温泉がひかれた大きな湯船に浸かる猿。
若い猿を追いかけ回すボス猿。
お母さん猿のお腹にしがみつく子猿。

そこは昔と何も変わらず、子供の頃と同じ光景。


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そして施設の奥にある「熱帯植物園」

当時は木の生い茂る間にある散策路に、ロッテのガムの自動販売機があって、それを親父にねだったのだが「ダメだ」と言われたのが今でも鮮烈に覚えている。

きっと、親父はあまり小遣いがなかったのだろう。

奧にあったフラミンゴがいたスペースは何かのステージみたくなっていて、記憶にあったフラミンゴの鳴き声はもうない。

でも大きなバナナの木には、昔と変わらず青々としたバナナが実っていて、当時の「もいで食いたい!」というおなじ衝動にかられた。


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親父は毎日仕事の帰りに会社近くの友達が営む酒屋に寄り、奥の小上がりで飲んだり麻雀をやっていたので、そりゃ週末に使う金なんて無かったんだと思う。

当時のサラリーマンは皆そうだった時代。


そんな親父は、この写真を撮った3日前に息を引き取った。

全て落ち着き、市内を車で流していたら自然とここに足が向いていて。


遠くに住むお父さんは生前親孝行なんてものはあまり出来なかった。

罪滅ぼしなんて訳でてはないが、親父と一緒に来た場所で親父との思い出を振り返ると涙が出てきた。


オッサンが猿を見ながら泣いている光景は、周りからしたら不思議だったんでないべか?